女2人で子育てをしている私たちの話 結婚の自由をすべての人に
そら:アッキー!公園行こ! アッキー:よし、行こっか!帽子かぶって~ そら:は~い! 女性:あらあ、お母さんとお散歩いいわねえ~
女性:おめめなんかもうそっくり アッキー:あはは、ありがとうございます 遺伝子的につながってるわけじゃないのに、「そっくり」か~ 意外と適当なのかも… 元気いっぱい遊ぶそらちゃんは、私たちの大事な子どもだ ガチャ カオリ:ただいま~ そら:あ!かえってきた! アッキー:おかえり~
カオリ:スーパーよってきたから手伝って~ アッキー:は~い 友人に精子ドナーになってもらい、両親の手も借りながら私たちはふたりで子育てをしている ただし、私には親権はない 法律上は「シングルマザーのカオリさんとそらちゃん」と「他人の私」
アッキー:ただいま〜!! 離乳食づくり、 保育園の送り迎え… 仕事をしながら必死に 子育てをしていても、 私は社会的にも法律上も 親とはみなされない もしカオリちゃんに なにかあっても、 私とそらちゃんは、 ただの他人なのだ そら:アッキー なにしてるの? アッキー:あみんなの写真の 整理だよ~ 考えたくはないけれど、 なにかあったときのために 3人で写ったたくさんの 写真をまとめてある (もう20冊くらい) アッキー:ほら、これは そらちゃんが ○歳のときの~。
家族としての生活を 証明できるものを 残し・・・ そらちゃんと2人で出かけるときは、 保険証と、時には母子手帳まで持ち歩き・・・ 緊急時には保育園から自分に電話が来るようにして、祖父母とともに病院に行き・・・ 「いざというとき」のため、 異性のカップルであれば考えなくてもいいことを 考え続け、いたるところで、 親ではない、家族でもない ことをつきつけられる・・ 法律:家族では ありません
「そんなにつらいなら 子どもを持たなきゃ いい」と思う人も いるだろう アッキー:届いた! カオリ:かわい~! でも「誰でも子どもを 持つ/持たないの選択ができて、選んだ後の人生も保証されている」・・・ ひとりひとりが 大切にされている、というのは、そういうことだ アッキー:ぴったり! カオリ:写真撮ろ~! 「婚姻の平等は、 権利だけでなく、 尊厳の問題だ」と 感じずにはいられない からこそ、 今日本で行われている「結婚の自由をすべての人に」訴訟を家族みんなで 応援している

私と彼女の子育て。でも、法律上は他人。 ー 同性カップルの子育てと「婚姻の平等」について

今の日本では、戸籍上同じ性別の2人が法律っ上の結婚することは認められていません。

しかし、現実では多くの同性カップルが家族として暮らしていることをご存知でしょうか。そして、子育てをしているカップルがたくさんいることも…。

最近では”LGBT”という言葉の認知度も高まり、同性婚訴訟を応援する声も多く聞かれるようになってきました。でも、実際に同性カップルがどのような毎日をすごしているのか、とくに同性カップルの子育てについて知る機会はまだ多くはありません。

今回は、実際に子育てをしている女性カップルのエピソードをマンガでご紹介しました。

今回マンガに登場したのは、お互いを思いやり、大変な育児に共に取り組み、絆を深めているアキさん(仮名)とその家族のエピソードでした。アキさんのパートナーであるカオリさん(仮名)が妊娠をしている最中には、2人で両親学級に行き、そらちゃん(仮名)が生まれてからも、ともに子育てに取り組んできました。

多くの人がいわゆる”家族”と聞いたときに想像するような日常を送っているアキさんたち。彼女たちが異性カップルと違うのは、法律上でも認められているかどうかという、ただその一点です。

アキさん家族の場合、実際にそらちゃんを妊娠出産したリョウコさんとそらちゃんの間には親権という法律的な関係があります。しかし、同じ親として子育てをしているリョウコさんには、それがありません。

それはつまり、万が一リョウコさんに何かがあったとき、アキさんとそらちゃんの間には法律上関係性を証明するものがないということ。そして、もしそらちゃんが病気になったとき、アキさん1人では病状の説明を聞いたり立ち会ったりすることが難しい、ということ。

「法律上の関係性を証明するものがない」
そのことがどれだけ不安を生み出すことか、当事者ではない人にとって想像する機会はまだまだ少ないかもしれません。

異性のカップルであれば、心配しなくてもいいことに不安を抱え、取らなくてもいい対策に苦心する。そうした日常の小さな壁によって、「尊厳が少しずつ削られている」とリョウコさんは話してくださいました。

愛する家族と”ただ普通の安心”を持って生活をしたい。それさえもままならない今の現状を、みなさんはどう感じますか?

同性婚を実現するということは、この社会にすでに存在している同性カップルの多くが、尊厳を削られることなく、安心して生活できる社会にしていくということ。そしてその安心や生活は”異性愛者なら当たり前に享受できているもの”です。

同性婚の実現は尊厳の問題であるということを多くの人に知ってほしいと思うエピソードでした。

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2019年2月に始まった「結婚の自由をすべての人に」訴訟は、この春に全国で大きな動きがたくさんあります。

2月29日 名古屋高裁:控訴審第2回
3月14日 東京地裁(2次訴訟):判決
3月14日 札幌高裁:判決
4月26日 東京高裁(1次訴訟):控訴審第3回

裁判の傍聴に行くことで世間の注目度をアピールすることができるので、ぜひ期日情報をチェックしてみてください。

また、住んでいる地域や仕事などで傍聴に行けない人も、できることをできるところから積み重ねていきましょう!