元カレの言葉が理由で服を選べなくなっていた話
とあるショッピングモールの服屋にて「いらっしゃいませ〜」主人公A、服を手に取って「あ、この服かわいい…!」
A、急に気分が落ち込み、服をもとあった場所に戻す。A「やっぱりやめとこ…」物心ついた頃から、私はオシャレが好きだった
中学生の頃のA「チェック柄ってやっぱりかわいい!好き!」高校時代のA「ダンスの時も、服がイケてると気分上がる〜!」そんな私は、大学2年生の秋に彼氏ができた。彼もおしゃれが好きな人だった。
そんな彼と、とある日のデートの待ち合わせのとき…。好きな服を着て鏡の前で気合を入れているA、集合場所に向かう。A「お待たせ〜」彼氏B「お〜!」
彼氏B、Aの全身を見て訝しげな顔になる。A「ん?」彼氏B「その色に、その色合わせるんだ」A「え、変かな…?」彼氏B「いいんじゃない?別に」
ショッピングを楽しむAと彼氏B。A「これかわいい〜!」彼氏B「え、それダサいよ。こういうのにしなよ」A、モヤモヤっとした気持ちになるがなにも言えず、「…そうだね!Bが言うならそっちの方がいいかも」
A、鏡の前で服を選びながら「ダサいって思われるかな…紫着たいけど、モノトーンにしておこう…」また別の日、友人とお茶を飲みながら、友人「Aっていつもおしゃれで可愛い服着てるよね〜!」A「いや、私センスまじでないから…」彼と付き合う日々が続くにつれて、私はだんだん自分で服を選ぶのが怖くなってしまった。現実に戻って、カフェで一休みしているA。いまだにときどき、そんな私が顔を出す。
A「別れてからもう何年もたつのに…」少し気分が落ち込むA、友人Cからラインが来る。友人Cのライン「髪!染めた!」自撮りを送ってくる友人C、それに返信するA。A「Cにめっちゃ似合う!最高!私もハイライト入れてみよっかな〜」友人C「ありがと〜!今度のデズニー楽しみ!なに着ようか迷う!」A「ね〜、週末寒そうだし」
今思えば、ファッションだけじゃなくいろんな選択について、「彼氏がどう思うか」を恐れていたんだと思う。いい思い出もたくさんあったけど、今でも思い出してしまうほど傷ついていたのもたしか…。
最近になってようやく、「自分が好きなもの」を選ぼうと思えるようになってきた。まだまだリハビリの途中ではあるけど…。私のことを否定してくる人と一緒にいるよりも、自分の好きを大切にしようとしてる今の私が好きだ。少しウキウキした気持ちで立ち上がるA「さっきの服、まだあるかな?」
暴力を振るわれているわけじゃないし…。ちょっと待って!無視する、怒鳴る、けなしてくる。交友関係を制限してくる。デート代を払わない。性行為を断ると不機嫌になる。これらもすべて暴力です。デートDVかも?と思ったら信頼できる人や専門の相談機関に話してみてね。連絡先参考。DV相談プラス。https://soudanplus.jp/ CureTime https://curetime.jp/  どちらもオンラインチャットで相談可!

元カレの言葉が理由で服を選べなくなっていた話。 ー 身近な暴力「デートDV」って?

昔誰かに言われた一言がきっかけとなって、自分らしい選択ができなくなってしまった。

そんな経験を今も抱えているという人は、多いのではないでしょうか。

特にカップル間や家族などの親密な関係では、相手のことに必要以上に踏み込んできつい言葉を使ってしまったり、相手の発言を真に受けすぎて自分自身が揺らいでしまったりすることも多くあると思います。

行き過ぎると身体的・精神的なダメージに発展し、「デートDV」になってしまうことも…。

今回は、とある1人の女性が昔付き合っていたパートナーの言葉が原因となり、これまで好きだったオシャレを楽しめなくなってしまった体験談をマンガでご紹介します。この体験談が必ずしもデートDVやモラルハラスメントに該当するかは一概に言うことはできません。しかしこのような多くの人が経験しているであろうエピソードをきっかけに、あらためてデートDVについて考えてみたいと思います。

デートDVとは?

デートDVとは、交際相手から行われる暴力行為のこと。

DVと聞くと、ついつい「結婚している夫婦や家族の間で起きるもの」というイメージを持ってしまうことも多いと思います。しかし実際には、婚姻関係にないカップル間でも同様の問題が起きてしまう可能性があります。

実際に、令和2年度に内閣府が行った調査によると、20代の約2割(20.1%)がデートDVの被害経験があると答えています(※)。さらに詳しく、どのような形の暴力がデートDVに当たるのかを見てみましょう。

(※)https://www.pref.saitama.lg.jp/a0309/dv-kyutokenshi.html

身体的な暴力

・殴る/蹴る
・髪を引っ張る
・物を投げつける etc…

「暴力」という言葉から一番想像されやすい形が、身体的な暴力です。怪我や命の危険につながるだけでなく、相手に強い恐怖心を与える行為で、決して許される物ではありません。

精神的な暴力

・脅す/怒鳴る
・けなす/人格を否定する
・無視をする
・行動や人間関係を制限する etc

身体的な暴力に比べて目に見えづらいものではありますが、精神的な暴力もれっきとした暴力です。

経済的な暴力

・借りたお金を返さない
・貯金を勝手に使う
・デート代を全部払わせる
・お金の使い道や金額を制限する etc

金銭の自由を奪うことで相手を経済的に追い詰める行為は、精神的な暴力と同じく目に見えづらいものです。そのため、暴力として認識することが難しい場合もありますが、経済的な暴力もまた、被害者の心身を深く傷つける行為です。

性的な暴力

・無理やり性行為をする
・同意なく、性的な写真や動画を撮る
・避妊に協力しない/中絶を強要する etc

性暴力に関する注目度は高まってきたと感じる今日ですが、まだまだ「カップルや夫婦間でも性暴力はおこる」という認識は十分に広まっていないかもしれません。たとえ交際関係にあったとしても、また過去に性的な関係に同意をしたことがあったとしても、今後その関係で性的な行為に同意が必要にならないということはありません。

もしも「デートDVかも」と思ったら?

今回の記事やマンガをきっかけに、もしも自分自身のパートナーとの関係や身近な人がデートDVの被害にあっているかもしれないと感じたら、迷わず専門機関へ相談してみてください。

DV相談プラス

0120-279-889
専門の相談員が対応/365日相談対応/24時間電話対応/10カ国対応(チャット )
電話とメール相談のほか、チャットでの相談も受け付けています。

https://soudanplus.jp

*くわしいお話をお聞きした上で、相談員が必要だと判断した場合は、面接、同行支援などの直接支援、安全な居場所の提供を実施します

DV相談ナビ

#8008(全国共通の電話番号)
https://www.gender.go.jp/policy/no_violence/dv_navi/index.html

どこに相談すればよいかわからないときは、全国共通の電話番号(#8008)にかけると、発信地等の情報から最寄りの相談機関の窓口に電話が自動転送され、直接ご相談することができます。

地域の男女共同参画センター

住んでいる地域に男女共同参画センターや女性センターがある場合、多くのセンターでも相談窓口が設置されています。

全国の男女共同参画センター一覧

「こんなことで相談していいのかな?」と1人で抱え込まずにまずは相談してみてください。

まとめ

恋愛関係にあると、どうしても相手から「嫌われたくない」と考えて、自分の思いを伝えたり、相手の要求を断ったりすることが難しい状況が生まれてしまうことは多くあると思います。

また、親密な関係性の中だからこそ相手と自分の境界線が曖昧になってしまい、心身ともに疲弊してしまうことは、みなさんもあるのではないでしょうか?

完璧な人間はいないからこそ、どんなパートナー関係でも意図せず相手を傷つけてしまう/傷つけられてしまうことは起こりえます。そのどれもが深刻なデートDVやDVにつながるというわけではありませんが、裏を返せばどのような関係性でも暴力は生まれてしまうということでもあります。

こうした暴力で傷つく人を減らしていく上で大切な一歩として、まず「デートDV」について学ぶこと。そして、もしも被害にあってしまった場合には1人で抱え込まずに助けを求められると知っておくことなのではないでしょうか?

このマンガのエピソードについて話したパレットークのポッドキャスト「あちゃこちゃらじお」は、YouTubeから聞くことができます。

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