パレットークおすすめ図書Vol. 2 – 性のあり方を実践的に楽しく学べる2選

最近パレットークでは、少しずつではありますが現役の中学生から大学生の方たちとコミュニケーションをとる機会をいただけるようになってきました。

時代の変化にともなって、多様な価値観が「あたりまえ」になりつつあると感じると同時に、自分のアイデンティティについて考えたり、一緒に考える仲間と出会ったり、家族との関わりを模索したり、という段階で悩みを抱えている方も多いのではないかと感じています。

そこで今回は、「とにかく楽しく、実践的に”性”について学べる本」を2つ、ご紹介します。学生の方だけでなく、忙しい毎日を送る大人の方にも、そして子育て中の方にもおすすめの本ばかりなので、ぜひ参考にしてみてください!

コメディマンガでまじめに学べる!

『性教育120% VOL.2』

「性について学びたいと思っていても、なかなか本を開くことはハードルが高い」と感じている方も多いと思いますが、最初にご紹介する『性教育120% VOL.2』はそんな方にぴったりの本です。

とある高校の保健体育教師、辻先生が従来の性教育の枠にとどまらずに、安全なセックスの方法をはじめ「とにかく必要な正しい知識」をコミカルに熱血に教えてくれます。

VOL.2とあるように、こちらはシリーズの2作目。1作目の中で、実はパレットークのこともご紹介いただきました。

今作、何より多くの方に読んでいただきたいのは”性的同意”に関する章。

まだまだ性的同意の重要さや意味について認識の広まっていない日本では、「乱暴に襲ったり、お酒を飲ませて性行為をするのはダメだけど、付き合っていたらセックスするのは当たり前でしょ?」という意見も多く目にします。

辻先生が、どんな風に性的同意を生徒たちに教えるのか、ぜひ楽しんでみてください!

「同級生にさりげなく、性教育について知ってほしい・考えてほしい」という方にも、活用していただきたいなと思います。

田滝ききき原作、ほとむら作画『性教育120% VOL.2』KADOKAWAより発売。

「自分のセクシュアリティがわからず不安…」なあなたに

『10代のためのジェンダークエストトレーニング』

パレットークにお寄せいただく質問で、とくに多くの方が悩んでいると感じるのが「自分のセクシュアリティがわからない。いつわかるもの?」という内容です。

パレットークとしては、セクシュアリティについて無理やり名前をつけることがもっとも重要なこととは考えていません。セクシュアリティの名前や定義に「これこそが正しい」という1つの形はありませんし、同じセクシュアリティでも誰1人として同じ”性のあり方”を持つ人はいないからです。

それでも、「シスジェンダーでヘテロセクシュアル」という”性のあり方”が雑なくくりで”普通”とされてしまっている社会の中。自分のセクシュアリティやジェンダーについて悩んでしまう瞬間は、多くの方にあるのだと思います。

そこでご紹介したいのが『10代のためのジェンダークエストトレーニング』。

サブタイトルに「性のアイデンティティ、その悩み・不安から心と体をヘルプするワーク」とあるように、こちらの本ではワークブック形式で自分のセクシュアリティや、アイデンティティとの付き合い方を考えることができます。

自分の”性のあり方”だけでなく、家族との関わり、職場や学校でのあり方など、私たちの生活のあらゆる場面で活用できるワークが盛り込まれているのです。

自分の気持ちと向き合って、安心できる形で一歩を踏み出してみる。あなたの言葉を本に書き込みながら、その一歩の出し方のヒントを見つけることができるかもしれません。

ライラン・ジェイ・テスタ、デボラ・クールハート、ジェイミー・ベタ著『10代の心理をサポートするワークブック③ インスタントヘルプ 10代のためのジェンダークエストトレーニング 性のアイデンティティ、その悩み・不安から心と体をヘルプするワーク』合同出版より発売。

以上、パレットークがおすすめする、性のあり方を実践的に学べる本2冊でした。気になった方はぜひ一度、お手にとってみてくださいね。