「安心して話せる場」をどうつくる?Nstyle×パレットークがYouth Prideで大切にしたこと


「たった一人との出会いが、人生を変えることがある。」
そんなコンセプトを掲げて開催された、Tokyo Pride 2026「Youth Pride」。
今年で2回目となるYouth Prideのテーマは「One Friend, One Love, One Future」。ステージやブースを主役にするのではなく、「交流会」をイベントの中心に据えたことが大きな特徴でした。
「どんなにしんどい時も、自分を理解してくれる友だちや人生の同志がいれば、生きていける。」
そんな想いから生まれたこのイベントで、私たちパレットークは、バストフラットインナーブランド「Nstyle」とともに、「モヤモヤからはじめる、わたしたちのファッション会議」という交流会を開催しました。

商品を知ってもらうより「安心して話せた」を持ち帰ってもらう
この交流会の出発点にあったのは「プロダクト説明イベントにはしない」という、Youth Pride側とNstyle、パレットークとの共通認識でした。企業がイベントを開催するときに、「商品を知ってもらうこと」を目的にすることは少なくありません。
しかし、Youth Prideが大切にしてきたのは「交流会」を通じて、人と人がつながること。誰かと話し、経験をシェアして「自分だけじゃなかった」と感じられる時間をつくることでした。
そのコンセプトに共感した私たちも「何を伝えるか」以上に「どんな対話が生まれるか」を中心に企画を考えました。
私たちが届けたかったのは、商品そのものではなく、その背景にある思想です。
Nstyleが大切にしているのは、「らしさからの解放」。周りや社会に求められる”あなたらしさ”ではなく、「自分がいちばん居心地のいい自分」でいられることを応援するブランドだからこそ、商品の機能や特徴を一方的に説明するのではなく、「ファッションについて感じているモヤモヤ」を参加者同士で言葉にし、共有する時間をつくることを大切にしたいと考えました。

イベントでは、まず下着の歴史を振り返りながら、かつては身体を矯正することが当たり前だったこと、現在は選択肢は増えたものの、社会の価値観まですべてが変わったわけではないことを共有しました。
そのうえで参加者に問いかけたのは、3つです。
- 胸・下着について感じるモヤモヤ
- 嫌だったファッションのルール
- やりたいけれど、まだできていない格好
これらをテーマに、誰かの話に共感したり、自分の気持ちを安心して話せたりする体験を通して「このブランドが大切にしていること」を感じてもらい、「ここでなら話しても大丈夫かもしれない」と思ってもらえるような場づくりを目指しました。
「個人ワーク」を挟んで話しやすく
今回あらためて感じたのは、交流イベントではインプット以上にアウトプットが重要なのではないかということです。
講演を聞くだけなら、一方向のコミュニケーションで終わりますが「自分が話した」という体験こそが、Youth Prideの交流会の醍醐味。とはいえ、初対面の人たちの前で急に「どう思いますか?」と聞かれても、言葉はなかなか出てきません。そこで私たちが取り入れたのが、最初の個人ワークです。
交流をする前に、付箋に自分の考えを書く。何でもいいから、たくさん。思いついたことをなるべく書く。
ほんの数分ですが、これは自分の考えを整理する時間であり「みんなで話すときのためのカンペ」をつくる時間でもあります。
グループにわかれての交流会では、積極的な人だけが会話をリードしてしまいがちです。もちろん「今日はただ聞いていたい」と思っている人は発言をパスできるようなルールにしつつも、少しだけ話してみようと思える工夫として、付箋を準備してもらいました。
モヤモヤは、共感されることで「悩み」から「対話」になる
実際の座談会では、さまざまな声が集まりました。

「どうして下着はフリルが当たり前なんだろう。」
「胸は大きい方がいいという価値観がまだまだ根強い。」
「かわいい服を着たい日もあれば、かっこよく見られたい日もある。」
普段のNstyleのイベントでは、「胸を小さく見せたい」というテーマが中心になることが多いのですが、Youth Prideでは、それよりも広い意味での「ファッションと自分らしさ」が語られていたのが印象的でした。
性のあり方もさまざまな人がいたからこそ、「自分では思いつかなかった視点」が次々と生まれていきました。ある人にとっては胸が悩みであり、ある人にとっては制服が苦痛であり、また別の人にとってはスーツや礼服が、自分らしさを閉じ込める存在でした。
「嫌だったファッションのルール」のテーマでは、制服や冠婚葬祭の服装について多くの声が上がりました。制服には男女で違うデザインがあり、冠婚葬祭では「男性はこちら」「女性はこちら」という装いが暗黙の前提になっている場面も少なくありません。
こうしたモヤモヤが誰かに共感されることで「一人で抱える悩み」から「みんなで考えられるテーマ」へと変わっていき、交流会が終わった後も残って話をしていた人たちがいたことも、印象的でした。
「やってみたい」を言える場所は、人を少し自由にする
3つのテーマについてそれぞれ考えた後は、参加者同士で席替えを行い、「もっと話してみたい」と感じたテーマごとのグループに分かれました。
同じ関心やモヤモヤを持つ人たちと、付箋に書いた内容をもとにさらに対話を深めていきます。
「やりたいけれど、まだやっていない格好」のテーマでは
「本当はこんな服を着てみたい。」
「いつか髪をこうしてみたい。」
「挑戦する勇気がまだない。」
そんな声に対して、「似合いそう」「やってみたらいいと思う」と自然に言葉が返ってくる場面が印象的でした。
参加者の中には、こうした気持ちを普段はなかなか口にできないと話す人もいました。ファッションの選択肢は以前より広がってきたとはいえ、性別のらしさや「こうあるべき」という空気は、今も社会のさまざまな場面に残っています。
だからこそ、自分のモヤモヤや「本当はこうしたい」という気持ちを安心して言葉にでき、相手から受け止められる時間には大きな意義があるのではないでしょうか。
「イベントが終わる頃には、最初は少し緊張した様子だった参加者同士が自然に会話を続けている姿も見られました。答えを出すことが目的ではなく、話してみてもいいと思えるきっかけをつくること。そんな時間をこれからも大切にしていけるブランドであれたらと思っています」
Nstyleのブランドマネージャー、上山さんはイベント終了後そう語ってくれました。

2026年7月Nstyleのポップアップが開催決定!

Nstyle POP-UP EVENTを、7月31日(金)・8月1日(土)の2日間、東京・原宿で開催します。
今回のPOP-UPは、インナーを試着するだけのイベントではありません。
「本当はこんな服を着てみたい。」
「こんな髪型に挑戦してみたい。」
「自分らしいスタイルってなんだろう。」
そんな気持ちを、少しだけ試してみられる場所を目指しています。
バストフラットインナーの試着はもちろん、ヘアセット体験、トークイベント、ブックカフェやカードゲームなど、思い思いの過ごし方ができるコンテンツをご用意しました。
試着だけでも、本を読みに来るだけでも、おしゃべりをしに来るだけでも大歓迎です。
「ちょっと行ってみようかな。」
そんな気持ちで、ぜひお気軽に遊びに来てください。
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