新年のご挨拶
2025年もよろしくお願いいたします。パレットーク編集部です。
昨年2024年も、LGBTQ+やフェミニズム、ジェンダーに関連する重要なニュースが数多く報じられました。
たとえば婚姻の平等(同性婚)にまつわるニュースとしては、「結婚の自由をすべての人に」訴訟の二審において、札幌、東京、福岡の各高等裁判所が相次いで「同性婚を認めない現行法は違憲である」という判決を下しました。特に福岡高裁では、憲法13条(個人の尊重)違反とする判断が初めて示されました。
「結婚の自由をすべての人に」訴訟は、2019年2月14日に始まってからもうすぐ5年がたちます。全国の原告や弁護団の方たち、そして声を上げるすべての人たちの力によって少しずつ社会は前進していると感じられる嬉しいニュースでしたが、こうした明確な違憲判決が出たにもかかわらず、政府や与党自民党が法制化に向けて前向きに動くことはありませんでした。
「同性婚が実現すれば幸福度が上がる」という石破首相や法務大臣の発言にも注目が集まりましたが、まだまだ国会議員や政府に同性婚法制化を求めていく動きが必要だと感じさせられました。
一方、 政治家によるLGBTQ+に対する差別的発言は引き続き問題となり、また世界経済フォーラムが発表する「ジェンダーギャップ指数2023」では、日本は146カ国中125位と、前年の116位から順位をさらに下げ、特に政治分野での男女格差が深刻であることが浮き彫りになりました。
また2024年年始に起こった能登半島地震とその後の復興に向けた課題、世界で繰り広げられる虐殺や戦争など、決して楽観視できない社会の様々な様相に、絶望の感情を覚える方も多かったのではないかと思います。
誰もが自分らしくすごせる公正な社会を目指していく上で、1人ひとりの声が重なることによって前進を感じられる瞬間もあれば、どれだけ声を上げてもその声が届かないと感じさせられる出来事も多くあります。
そんな毎日だからこそ、声を上げる仲間の存在を感じられること、喜びだけでなく辛さやもどかしさをともに語り合えるコミュニティを築いていくことの力強さもあらためて感じさせられました。
パレットークの発信が、どこかでひとり苦しさを抱える誰かの心に小さな光を灯せるようなものであれるよう、そしてよりよい明日に向け勇気を感じられるものであれるよう、今年も精一杯努めてまいります。皆さまが安心して集い、声を上げられる場として発信をさらに充実させていく所存です。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
パレットーク編集部一同